平成住宅日誌―平成建設住宅部スタッフブログ―

  • 第一章 土質5

    Posted on : 2009.08.31

     台風が近づいています皆さん、備えは十分出来ていますか?

    住宅部設計の半田です。今回は、土の種類と基本的な性質構造についてです。 

     土について、再その粒径、粒度(粒の大きさ)について簡単な図で表記すると次の図-3の様になります。

     右側は、粒の大きさを他物に置き換えて比較したものです。いかに、粘土の粒の大きさが小さく、砂、レキの粒の大きさが大きいか解るかと思います。

    また、一般的な特性は、次の通りです。

    1、粒状土(レキ、砂)の一般的特性

     ・粘り気(粘着力)がない。

     ・水を通しやすい(高透水性)

     ・拘束圧に比例して強度や硬さが増加する(拘束圧がないと自立できな   い)

     ・水を含みに(含水比が低い)、強さや硬さが含水比に影響されにくい。

     ・空隙が小さく、変形しにくい(硬い)

    2、粘性土(シルト・粘土)の一般的特性

     ・粘り気(粘着力)が強い。

     ・水を通しにくい(難透水性)

     ・拘束圧に関係なく強度が一定(拘束圧が無くても自立できる)

     ・含水比が高く、強さや硬さが含水比によって大きく変化する。

     ・空隙が大きく、変形しやすい。

     

     この辺になると、粘土の土地には良く水が溜まるなとか、砂まじりの土が多い、学校のグランドは水はけが良いとか身近な場所で実感する事が出来ます。住宅地で盛土する場合に砂質土が使われ、粘性土が使われない理由もこの性質による事が多いわけです。

     それでは、その土の構造はどうなっているかと言うと、下記の図の様になっています。

      左が粒状度(単粒構造)、右側が粘性土(蜂の巣構造)です。土は土粒子と間隙によって構成され、間隙は空気または水により構成されています。

      それでは、土のお話はこの辺までとし、次回からは、地盤調査についてお話して行きたいと思います。

  • 社内検査

    Posted on : 2009.08.28

    社内検査に行ってきました。     ひろみです。

    近々お引き渡しするお客様の建物の社内検査、当社では、お引き渡しの前に、

       ① 建築の完了検査、外部の検査機関の検査

       ② 部内検査、施行部門の検査

       ③ 社内検査  設計や大工、どの部署の人も参加できる検査      と

    3回の検査が 出来上がった建物に対して行われます。

    ①の外部による検査は、建築基準法に則って完成されているかの検査です。

    ②の部内検査は、施工の観点から見ます。 

    たとえば、設備機器は、水量の調整や電源の確認 器具の取り付け納まり、建具の調整などいろいろ、施工の立場で担当者でない人がチェックします。それにより、担当者により品質の格差をなくしていきます。

    そして、③は設計の立場、お客様の立場で、プラン動線等 いろんな観点で検査を行います。順番としては、③が最後になりますので、前検査の指摘事項を直してから行われ再度直してあるかの検査も行います。

    ただいま検査中

    検査では、家族構成、お客様の趣味など、いろんな観点から、指摘事項を話会いますので、設計としてはどきどきです。 

     この様な検査ができるのも内製化している当社ならではと、思っています。

    これからも、よりよい物をお客様にお引き渡しできる様、社員一丸となって頑張っていきます。

  • 第一章 土質4

    Posted on : 2009.08.27

     住宅部設計の半田です。ここ数日びっくりするくらい過ごしやすい日が続いていますね!

     さて、本日は土と地盤の作られ方についてです。地盤の作られ方には、下記のようなケースが有ります。

    1、堆積地盤

      火山岩や堆積岩が物理的・化学的な風化により砕かれ、比較的粒径の大きな風化土(レキ・砂)となり、これが低地に運ばれてレキ・砂・粘性土からなるさまざまな地を構成する。

    2、火山性地盤

      火山からの噴出物が堆積した地盤                         ・火山灰(粒子は細かい粘性土):関東ローム 

    ・シラス(粒子は粗い粒状体)

    3、植物性地盤

     植物が堆積した地盤

     ・腐植土(分解の進んだ土):田畑の黒土

    ・泥炭(分解の進んでいない土):ビート

    4、動物の死骸が石灰化し、堆積した地盤

    5、廃棄物

    上記を纏めると図-2の様になります。

     3、の腐植土については、エリア想定されているマップも有り注意が必要です。腐植土の場合、仮に表層改良、柱状改良をした場合セメントが固まらず十分な強度が期待出来ないからです。

     それでは、次回は土の種類と基本的な性質の話をし、次々回からは地盤調査の話に入って行きます。

  • 第1章 土質3

    Posted on : 2009.08.20

      住宅部設計の半田です。ここの所のお天気で休み明けにやっと測量を1件完了する事が出来ました。先週の予定でしたが、妙な天気が続いたのと盆休みで1週間ずれてしまいました。新入社員の井口さん、暑い中大変ご苦労様でした!

     前回までの2回が少々専門的になりすぎてこのまま行くと判りにくくなりそうでしたので、心機一転図解入りのお話に変更して行きます。前回の話の元は、日本建築学会の資料でして一昨年東京で講習が有った時の物でした。これからの資料は、今まで私が受けてきた講習会の中で案外とっつき易かった物を使用します。

     まずは、土のさまざまな性質を図で簡単に描きますと図ー1の様になります。

     

     

     言葉で書きますと次の様に整理できます。

    1)力学的性質:強度特性、変形特性、圧密特性、透水性、動的特性、液 

      状化強さ

    2)物理的性質:粒度特性、土粒子密度、間隙比、含水比、液性限界、塑

      性限界

    3)科学的性質:粒の成分、PH

     やはり、言葉で書くと難しくなりますね!ホント!

     土は、さまざまな顔(性質)持っており、時々に応じてその顔色を変えます。時には、見方(抵抗力)となったり、時には敵(外力)となったりします。その扱いを間違うと、構造物の傾斜、転倒、沈下、土砂崩れ、土壌・地下水汚染など、人々の生活や構造物に大きな被害をもたらす事になります。建設工事に際しては、土の性質を良く知り、慎重に扱う必要が有ります。         

     長年何も起きなかったからこの土地は大丈夫とか、分譲地などで隣地や対面の土地の地盤が良かったからと言うだけで、大丈夫という判断は少々危険です。その土地の成り立ちを調べると共に、やはり地盤調査をする事が大切です。逆に地盤調査の数値だけで判断し、土地の成り立ちや土の性質を無視する事もまた、危険です。

     次は、土の種類と基本的な性質と土の構成と構造を図を使ってお話します。何か、夏休みの自由研究をしている様な気分の半田でした!

  • 雑誌に掲載されました!

    Posted on : 2009.08.11

    設計の池上です。

    住まいの設計(扶桑社)に 私が設計をしたO様邸が掲載されました!しかも6ページも!

    タイトルは7月号別冊の「ちょっとプレミアムな理想の家づくり物語」です。先月までは店頭にも並んでいたのですが、もう置いて無いかもしれません。会社にはいくつかありますので見たい方は声をかけて下さい。7層スキップフロアのすてきな住宅です。

    これからも沢山すてきな住宅が設計できるよう、がんばります。