case.65 静岡県静岡市 K様邸
家族である愛犬との暮らしを考え、様々な場所に人間以外の視点を取り入れました。 1階はビルトインガレージ、2階はリビング・ダイニング・キッチンといった生活空間、3階はベッドルームというSE構法3階建のお住まい。 3層を繋ぐ大きな吹き抜けにより、玄関に設置した蓄熱暖房機の暖かい空気が館中をくまなく巡ります。 施主様の不在時に愛犬が熱中症にならないよう、玄関・勝手口・雨戸を閉じていても風が通るように計画しています。
1階をビルトインガレージにすることで空間を有効活用し、南北に長い地形を最大限に活用しています。
バルコニーにぽつんと設けられた四角の窓は、愛犬が外を眺めるためのもの。
愛犬のサイズに合わせて、高さ・大きさを設計しています。
ちょっとした工夫ですが、施主様の深い愛情が伝わってくる窓です。
愛犬の足跡を刻んだ玄関アプローチ。ご家族の手形を残すのと同じ、大切な思い出です。
ビルトンガレージには縦列駐車で、軽自動車と普通車の二台を停める事ができます。
エントランスには、愛犬のためのスペース(画像右)と、蓄熱暖房機(画像左)を配置しました。
蓄熱暖房機によって暖められた空気は、3階まで繋がる吹き抜けを通って全館を暖めます。
玄関ホールの先には和室があります。普段は障子を開いて、和室と玄関ホールを一つの空間として使用される予定だそうです。
玄関ホールと繋がった和室。
普通のお住まいと少し異なるのは、玄関ホールにも愛犬目線の窓がある点でしょうか。
2階のキッチン作業台の下にも小さな窓。ご主人の帰りを、この窓から眺めて待ちます。
全フロア、床には犬の爪が滑りにくい素材を使用しています
リビングとバスルーム・キッチンを結ぶ通路は、空間を広めに取ってダイニングに。2段の階段を設けることで、リビングとダイニング・キッチンとを分けています。
画像左側には細長い吹き抜けがあり、1階からは暖められた空気が、3階からは開口サッシュから降り注ぐ光が、3層の居住空間を繋ぎます。
日当たりのよい2階リビング。LDKは1階の蓄熱暖房機の暖気で充分温まります。 吹き抜けの手すりは板を渡し、本棚として空間活用しています。
施主様と一緒の時間を過ごすリビングには、愛犬のための工夫がたくさん。 夏の暑さを考慮し、休憩スペースにはひんやりとした素材を採用(左)。階段は傾斜を緩くし、夜間でも不自由なく歩き回れるよう、階段上下にフットライトを付けました(中)。 リビングのTVボードは落ち着ける隠れ場所として設計(右)。
天井のトップライトから差し込む光が、スリット階段を通り1階までを明るく照らします。
階段の手すりも、本棚として有効活用しました。
- case.23 猫と暮らす三階建て住宅